眼鏡処方を希望される方へ
眼鏡の処方箋を希望される方の中には、急激に視力が低下したことをきっかけに受診されている方も多いです。その場合はまず検査を行い、視力低下の原因が目の疾患によるものではないかを確認する必要があります。
検査の結果、特に疾患が見つからず、近視や遠視、乱視などの屈折異常が認められた場合は、視力検査を行なって眼鏡に合うレンズの度数を決定していきます。
終了後には処方箋を受け取っていただき、眼鏡店で眼鏡を購入していただきます。
現在使用している眼鏡の度数が合わなくなったと感じた際は、早めに新しい眼鏡に切り替えることを推奨します。度数の合わない眼鏡は、頭痛や肩こりの原因にもなる上、ピントを合わせるために目に負担をかけるため、眼精疲労の原因にもなります。
なお、新しい眼鏡を作られる時は、現在使用中の眼鏡を忘れずに持参して受診してください。
コンタクトレンズ処方を希望される方へ
コンタクトレンズを作りたい場合も、眼鏡と同様に視力低下の原因が目の疾患によるものではないかを確認します。
検査の結果、特に疾患が見つからなければ、レンズの度数を決めるために視力検査を行います。なお、コンタクトレンズは当院にてご購入いただけます。
トライアルレンズがある品であれば、処方箋の発行も可能です。
コンタクトレンズは、日常的にスポーツをされる方や眼鏡が苦手な方にお勧めですが、角膜に直接触れる道具となりますので、扱いには注意が必要です。
角膜を傷つけたり酸素不足に陥ったりすると、眼科疾患を引き起こす恐れもあります。
当院にて、コンタクトレンズの使い方やお手入れの仕方などもしっかりお伝えします。その他、定期的な検査のご案内も積極的に行っています。
なお、小学生や、目の乾燥・炎症がある方は、コンタクトレンズを処方できない可能性があります。その際は眼鏡の使用をお勧めしています。
初めてのコンタクトレンズの方は、人手とお時間がかかりますのでお電話(048-299-8343) (048-299-8343)にてご予約ください。
当院で取り扱いのあるコンタクトレンズ
近年は、コンタクトレンズの固いレンズ、酸素透過性の良いレンズなど種類も多種多様となり、どれを使用すべきかお悩みの方も多いと思います。
コンタクトレンズは、化粧品などと同様に人によって合う合わないがあります。自身に合っていないレンズを長い間使い続けていると、目に悪影響を及ぼす可能性もあります。
まずはいろいろ試してみることをお勧めします。
初めて使用するレンズの適性は1日では実感できないため、当院では検査後、トライアル用のコンタクトレンズを数日分お渡ししています。
なお、遠近両用も各種トライアルできますので、ご希望の方はご相談ください。
円錐角膜のコンタクトレンズ
円錐角膜とは、目の角膜が突出してくることで強い乱視を生じる病気です。
また、円錐角膜になると眼鏡を着用しても視力が出なくなります。原因は現在もよくわかっておらず、よく目をこする癖がある方やソフトコンタクトレンズ使用者に多く見られるという傾向があります。
円錐角膜の治療には、特殊なハードコンタクトレンズを使用します。
これにより、視力が回復するだけでなく、円錐角膜の進行を抑制する効果も期待できます。
円錐角膜へのハードコンタクトレンズ処方
円錐角膜へのコンタクトレンズ処方は非常に高いレベルの技術が必要です。
レンズに加工が必要なことも多々あります。
当院では、専門のレンズ加工業者と連携し、患者様に最適なレンズを処方することが可能です。加工業者と時間を合わせる必要もございますので円錐角膜に対するハードコンタクトレンズを処方希望の方は、一度当院へお電話(048-299-8343) (048-299-8343)ください。
コンタクトレンズ使用の注意
いつも、コンタクトレンズの使用時に気をつけていることとは思いますが、今一度気をつけていきましょう。
- 角膜(黒目)や結膜、強膜(白目)は粘膜ですので、汚染された手で触ると細菌やウイルスの感染のきっかけになりますので、手の清潔さが大切です。コンタクトレンズの着脱の際には、事前に石鹸を使用して手を洗って流水で流した後、タオルで水分をふきとってください。
- 他人とのコンタクトレンズの貸し借り(稀にいます。特に中高生)は極めて危険であり、絶対にしないでください。
- コンタクトレンズをつけたまま睡眠すると、睡眠中に無意識に目を手でこすったり、目に張り付き目にキズが付くことで感染リスクが高まります。注意してください。
- 使用しているコンタクトレンズの装用期間や時間は、製品の使用説明書に従って正しくお使いください。特にワンデーレンズの再使用や2週間レンズの期限超過は絶対にしないでください。
- 正しいコンタクトレンズケアをしてください。
花粉症時期のコンタクトとの付き合い方
花粉症をお持ちのコンタクトレンズユーザーには、1dayタイプに変更することをお薦めしています。
再利用可能なコンタクトレンズは、しっかり洗浄したとしても、レンズが花粉などを吸着していますので、アレルギー結膜炎を引き起こす可能性があります。
1dayタイプのコンタクトレンズでも、目がゴロゴロするなど調子が悪い方は、花粉症シーズンには眼鏡の着用を推奨します。
我慢してコンタクトレンズを使用し続けると、まぶたの内側に巨大乳頭結膜炎ができてし、コンタクトレンズが上にずれたり、外した時に目に傷をつける恐れがあります。
眼鏡に切り替え、抗アレルギー点眼を行うと症状は軽減されます。
なお、コンタクトレンズ着用中にも点眼できる眼薬もございます。お困りの方は、ぜひ当院までご相談ください。
コンタクトレンズを選ぶ時の注意‐コンタクトレンズの酸素透過性をご存じですか?
コンタクトレンズを選ぶ際には、酸素透過率の高いものを選択することはとても大切です。
コンタクトレンズを長期間使用すると、角膜が酸欠状態に陥り、角膜内皮細胞という眼の細胞が死滅していきます。なお、この細胞は再生しません。
角膜内皮細胞が減少し過ぎると、水疱性角膜症を発症し、視力の改善には角膜移植手術が必要になります。
また、白内障手術の際に、角膜内皮細胞が少ないと手術を行えない可能性もあります。
近年、コンタクトレンズ常用者で角膜内皮細胞が少ない患者様が多い傾向にあります。コンタクトレンズには酸素透過性や素材など様々なものがありますので、気になる方は、お気軽にご相談ください。
実際にあったコンタクトトラブル
【ケース①】
1Dayレンズのつけっぱなし
1日使い捨てソフトコンタクトレンズ(いわゆるワンデーコンタクト)を、寝るときもずっと1ヶ月以上つけっぱなしで、眼が痛くなってしまったという患者さんが受診されました。
画像が、その方の1ヶ月利用したソフトコンタクトレンズです。
汚れがたくさん付着していて、また、レンズの端がギザギザになっています。
皆さん、コンタクトレンズは使用期間を守って、きれいに使ってください。
コンタクトレンズの不適切利用が原因で、角膜感染を起こすと失明してしまうこともあります。角膜感染は治癒しても、視力に高度な障害を残します。
また角膜内皮細胞は減ってしまうと再生できません。
眼に直接のせるものなのですから、気をつけて使用するようにしてください。診察も定期的に受けましょう。
【ケース②】
ソフトコンタクトレンズが破れた
黄色く染まったソフトコンタクトレンズのかけらが見つかりました。
上まぶたを翻転して、探ってみるとでてきました。
外したらソフトコンタクトレンズが破れていた場合は、かけらが残っている可能性があります。違和感が有る場合は眼科を受診してください。
最近のシリコンハイドロゲル素材のレンズは、表面がつるつるで目に優しい分、はずしにくいという方もいらっしゃいます。
はずし方の指導だけでもずいぶん変わりますので、ご相談ください。
【ケース③】
若年層のカラーコンタクトレンズ
トラブル
現在、若年層も含め、カラーコンタクトレンズ(カラコン)が一般的に普及しています。
中学生の女の子でも、遊びに行く時はカラコンを普通に着用していることも決して珍しくない世の中になりましたが、基本的にカラコンを含むコンタクトレンズは目に直接接触するものですから、様々なリスクが隠れています。
目に何かしらの不調がある際にカラコンを付け続けると、角膜感染を起こして入院して角膜移植ということもあります。
当院としては、基本的にカラコンの常用は推奨していません。
また、使用する際には、必ず定期検診を受けるようにしましょう。