TOPへ戻る TOPへ戻る

アレルギー性結膜炎(花粉症)

アレルギー性結膜炎とは

アレルギー性結膜炎とは、花粉などのアレルゲンが目に付着することで、結膜で炎症を起こす疾患です。
アレルギー性結膜炎は、花粉症など、特定の季節に起こる季節性と、1年を通じていつでも症状が現れる通年性に分類されます。
その他には、子どもによくみられる春季カタルや、コンタクトレンズの着用によって起こる巨大乳頭結膜炎などがあります。


アレルギー性結膜炎の分類

花粉症(季節性アレルギー性結膜炎)

花粉症とは、スギやヒノキなどの花粉がアレルゲンとなって発症するアレルギー性結膜炎で、多くの場合、アレルギー性鼻炎も合併します。
アレルゲンが飛散する時期にだけ症状が現れる季節性の結膜炎ですが、複数の花粉に対してアレルギー反応がある場合、1年の様々な時期に症状現れることもあります。

花粉症の症状

花粉症の原因

スギやヒノキなどの花粉がアレルゲンとなって発症します。
季節性のため、毎年ほぼ同じ時期に症状が現れます。
スギ花粉の場合、飛散のピークは2~3月のため、毎年その時期に症状が強く現れる傾向にあります。
3月を過ぎるとスギ花粉は減少しますが、その後はヒノキ花粉が増えてきます。
その他、イネ科の花粉は年間通じて飛散しますし、ブタクサやヨモギの花粉は8月末〜10月にかけて、カナムグラは8月〜11月にかけて飛散します。
ただし、イネ科、ブタクサ、ヨモギ、カナムグラの花粉の飛散量はスギやヒノキに比べたらそれほど多くはありません。

花粉症の治療法

季節性のアレルギー性結膜炎には、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬などを点眼することで、症状を改善することができます。
また、重度の花粉症に対しては、ステロイド薬を点眼することもあります。

通年性アレルギー性結膜炎

通年生アレルギー性結膜炎とは、1年を通じて症状が現れるアレルギー性結膜炎で、埃やダニ、真菌(カビ)ペットの毛などのハウスダストがアレルゲンとなって発症します。

通年性アレルギー性結膜炎の症状

通年性アレルギー性結膜炎の原因

通年性アレルギー性結膜炎は、埃やダニ、真菌(カビ)ペットの毛などのハウスダストがアレルゲンとなって発症します。
これらアレルゲンは、日常的に存在するため、年間通していつでも症状が現れます。
症状の改善・予防のためには、これらアレルゲンに触れないような生活習慣の改善を行うことが大切です。

通年性アレルギー性結膜炎の治療法

治療には、抗アレルギー薬や抗ヒスタミン薬などの点眼を行います。
強い症状が現れている場合には、ステロイド薬を点眼します。

春季カタル

春季カタルとは、重度のアレルギー症状が慢性的に起こるアレルギー性結膜炎で、子どもに多くみられる症状です。
発症すると、目が開けられないほどの激しい目のかゆみや痛みなどが起こります。なお、「春季」というのは「若年層」という意味で、春の季節だけ起こる症状というわけではありません。

春季カタルの症状

春季カタルの原因

春季カタルの原因はまだはっきりとはわかっていませんが、一般的に花粉やダニ、コンタクトレンズなどのアレルギー症状として現れることや、アトピー性皮膚炎や喘息に合併して現れることがあります。

春季カタルの治療法

治療は、抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬による点眼になります。
また、重度の場合にはステロイド点眼薬を使用することもあります。
検査によりアレルゲンが特定された場合には、普段からそれらに接触しないよう、生活習慣を整えることが大切です。

巨大乳頭結膜炎

巨大乳頭結膜炎とは、上まぶたの裏側にブツブツとした凹凸ができるアレルギー性結膜炎です。
主な原因は、コンタクトレンズに付着した汚れによるアレルギー反応と言われます。
一度発症すると、アレルギー性結膜炎の分泌物によりコンタクトレンズが汚れ、それによってアレルギー症状がさらに悪化するという悪循環に陥ってしまいます。

巨大乳頭結膜炎の症状

  • 上まぶたの裏側にブツブツとした凹凸がある
  • 目に異物感がある
  • 目がかゆい
  • 目が充血する
  • 目やにが出る

巨大乳頭結膜炎の原因

コンタクトレンズに付着したタンパク質の汚れが原因で、この汚れに対するアレルギー反応として各種症状が現れます。

巨大乳頭結膜炎の治療法

治療は、点眼を行うことで改善します。コンタクトレンズの汚れが原因のため、コンタクトレンズを洗浄して常に清潔に保つことが大切です。強い症状が現れている場合は、コンタクトレンズの使用を中止しなければいけないことがあります。


アレルギー性結膜炎診断

簡単な検査でアレルギー原因物質(アレルゲン)が特定可能なアレルギー検査(イムノキャップ ラピッド アレルゲン8)を行っています。
スギ、カモガヤ、ダニ、ゴキブリ、イヌ、ネコなどのアレルギーが約20分で判定できます。
スギアレルギーの人はほとんどヒノキにも反応するので、ヒノキ項目はありません。
注射器を使う事なく指先から少しだけ採血するだけですので、小さなお子様でも検査を受けていただくことができます。


アレルギー性結膜炎の対策

最新の調査ではスギ花粉症にかかっている患者様は日本の人口の38%と言われています。
3人に1人以上がスギ花粉症であることになります。痒くてゴロゴロして、つらい花粉症。
スギ花粉症を「防ぐ」ことが最も重要です。そして、早めから点眼(初期療法)することが効果的です。マスクや眼鏡なども活用して、対策をしましょう。


春の花粉・秋の花粉

スギ花粉症

スギ花粉症はアレルギーの一つです。
他のアレルギーと比べてなぜ苦しむ人が多いです。
スギとヒノキは背の高い樹木です。
スギとヒノキの花粉は風に巻き上げられて100kmくらい飛んで都市部に降り注ぐので、避けようがないのです。

スギ花粉症の方は注意!
ヒノキ花粉について

スギとヒノキは同じヒノキ科に属し、アレルゲンとして構造が似ているため、スギ花粉症の患者様はヒノキ花粉の飛散終了まで油断してはいけません。
またイネ科花粉の飛散も3月下旬から11月初旬までの長期に渡ります。
飛散量は5月の連休明けから梅雨入りにかけて最も多くなります。
またスギ花粉症の方の約半数がカモガヤ(イネ科)アレルギーを持っていることもわかっています。
イネ科アレルギーはアナフィラキシーショックの報告もあり、比較的重とくな症状を誘発しやすいアレルゲンだといわれています。
長引く花粉症の方は、一度イネ科アレルギーも疑って検査をしてみることをお勧めします。

花粉-食物アレルギー症候群

 花粉症を発症してしばらくして、それまで普通に食べられていた果物や生野菜を食べると、口の粘膜にかゆみやイガイガ感を感じるようなことがあります。
それを花粉-食物アレルギー症候群といいます。日本のスギ花粉症でも、果物アレルギーを有する患者が10-20%いると言われています。
主な花粉との反応が証明されている果物、野菜は、
スギアレルギー:ナス科(トマト)など
イネ科アレルギー:メロン、スイカ、トマト、ジャガイ、キウイ、オレンジ、ピーナッツなど
ブタクサアレルギー:メロン、スイカ、キュウリ、バナナなど
です。

カモガヤ花粉

イネ科花粉は3月下旬から11月初旬にかけて、長期に渡って飛散する特徴があり、飛散量は5月の連休明けから梅雨にかけて最も多くなります。
春頃から症状がでていて、スギ、ヒノキの時期は終わったのにまだ、なんだかかゆみが続くのは、イネ科花粉症の可能性があります。イネ科花粉症の原因植物の代表はカモガヤで背丈が1mの雑草で、道路わきや公園、河川敷に生えています。
スギヒノキに比べて花粉が大きくあまり遠くまでは飛ばないため、植物の近くに近づかないだけでもアレルゲン回避に効果的です。一度カモガヤアレルギーの検査をしてみることは予防に有効です。

秋のアレルギー性結膜炎

ダニアレルギー患者様は、秋に目がかゆくなります。
ダニは夏に増殖します。夏に増えたダニからでたフンや死骸がアレルゲンとなり、夏から秋にかけてダニアレルギーの患者様は、症状が増悪します。
ダニアレルギー対策は、寝具や床の掃除の徹底、寝具の天日干し、丸洗い、掃除がけです。
秋はダニ以外にも、ヨモギやブタクサの飛散も増えます。