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就学前の眼科検診・3歳半
眼科健診

就学時検診・3歳半
眼科健診について

3歳半眼科健診は
とても大切です

3歳半眼科健診は、弱視早期発見する上でとても大切な健診です。
弱視治療は感受性期の終盤になるほど効果が薄れますから、就学前健診や小学校での検診の時点で弱視が発覚すると、完治が難しくなる可能性もあります。
下記は、群馬県の3歳半眼科健診の紹介記事の要約になります(出典:毎日新聞)。

「群馬県、弱視発⾒率が上昇 3歳児健診で特殊検査導⼊ 0.1%から1.8%に」
毎⽇新聞 2019年5⽉17⽇ 12時24分 群馬県は、3歳の段階で弱視を発⾒し治療につなげるため、2年前から独⾃の取り組みをはじめ、成果を出している。
県内18市町村が3歳児健診で検査を導入した結果、「要医療(治療)」と診断された割合は、0.1%から1.8%と上昇した。弱視の実態が裏付けられ、早期治療にもつながっている。
弱視の発⾒や治療が遅れて6〜8歳を迎えてしまうと、⼀⽣、弱視になる恐れがある。
3歳児健診の視⼒に関する1次検査は、保護者が各家庭で行うことが⼀般的で、弱視が⾒逃されている可能性が指摘されている。 厚⽣労働省は2017年4⽉に視⼒検査の適切な実施を求める通達を出したが、群⾺県はそれ以前から県眼科医会の要請を受けて、2次検査において屈折検査の導⼊始め、2019年度時点で34市町村まで拡大している。
また、年に1回、2次検査を担当する保健師の研修も実施している。
この群馬県の取り組みにより、3歳児における弱視の発症の割合が2%前後ということが裏付けられた。

川口市もR4年より3歳児半検診でスポットビジョンを導入しました!


就学時検診

就学時検診でみていること

視力検査

視力検査黒板の文字を問題なく見るには、0.8ほどの視力が必要です。
視力が低下すると、学校の授業についていけなくなったり、体育祭や文化祭などの行事も十分に楽しめないなど、様々な場面で不利益が生じてしまう恐れがあります。
強い遠視や乱視、斜視などが見逃されてしまうと、その後弱視になる可能性があります。
弱視は早期に発見・治療を行わないと改善の可能性が低下しますので、就学前健診での検査はとても重要です。

事前調査として行われる保護者への問診(目の疾患や異常の有無)

事前調査のための保護者の問診は、お子様の斜視・弱視や眼科疾患を発見する手がかりとなります。
お子様に、▪頭を傾ける▪回す▪顎を上げ下げして物を見る癖が
見られる場合は、斜視や弱視の可能性があります。
お子様の日常の様子からでも目の疾患や異常を発見することはできますので、この問診は、とても重要になります。

就学時検診で
「要精密検査」と言われたら

就学時検診で「要精密検査」と言われたら視力検査の結果が1.0未満だった場合や、斜視・弱視などの可能性を指摘された場合、眼科での精密検査を勧められます。
子どもは、自分が弱視であることを自覚していないことが多いため、要精密検査と通知されて驚くご両親も少なくありません。
要精密検査と診断された際には、早めに受診して原因を特定しましょう。
中には早急に治療しなければならない、緊急性を伴う弱視のケースもあります。
要精密検査と言われても、必ずしも異常があるわけではありませんので、まずは受診することが大切です。
ただし、検査の結果メガネや治療が必要と判断された際には、すぐに始めましょう。
就学時健診で弱視が発見されてもすぐに治療を開始すれば、小学校入学までには大幅に視力が回復することもあります。


3歳半眼科健診

3歳半眼科検診6歳くらいまでの乳幼児期は、目の成長や発達に重要な時期です。
この時期に目のピントが合っていない状態のまま成長してしまうと、視力だけでなく立体視などを行う両眼視機能 もうまく発達しません。
そのため3歳半眼科健診は目の様々な兆候を早期に発見する上で大切な健診となりますので、お子様の視力の発達に遅れがないか確認しましょう。
目の異常の発見が早ければ早いほど治療効果も高まります。

3歳半眼科健診の内容

視力

小児の視力検査視力検査では、1.0の視力を有しているかを確認します。
まずはアンケートの記入を行い、その後ご家庭で視力検査を行います。
うまくいかない場合は、会場にて行うこともできます。

屈折検査

小児の屈折検査屈折検査とは、目のピントを合わせるための度数(屈折)を調べる検査です。
検査結果によって、正視・近視・遠視・乱視に分類されます。
通常の視力検査だけでは、目の異常をすり抜けてしまうこともありますが、屈折検査をすることで、隠れた問題や原因を発見することもできます。
また、一般的に3歳半眼科健診ででは、斜視の有無も調べることができます。
ただし、調べられるのは角度の大きい斜視のみで、角度の小さな斜視は調べることができません。

斜視・弱視・目の異常の有無

赤ちゃんの目は、淡い光を感知できるだけの状態で、その後徐々に視力が発達していきます。
しかし、斜視、遠視、乱視は、それら成長が妨げる恐れがあります。
斜視や弱視は早く治療を開始するほど完治の可能性も高まりますので、3歳くらいで一度視力眼位を確認すると安心です。
なお、強い遠視や乱視の治療には、専用のメガネを使用します。
8歳までの斜視弱視治療用のメガネには補助制度があります。
当院では、小さな子ども用の検査機械を多く揃えておりますので、お子様の目に関して不安をお持ちの方は、ぜひお気軽に受診してください。

3歳半眼科健診で
引っかかったら

森実式ドットカード3歳半眼科健診で「要精密検査」と診断されたら、眼科での精密検査に進みます。
精密検査では、視力検査・屈折検査(近視、遠視、乱視の有無の検査)・両眼視機能検査(両眼時の視覚の状態を確認)・眼位検査(両目の位置の確認)などを行います。
このように、診断には多くの検査が必要です。3歳児は長時間大人しく検査を行うのが難しいため、子どもの負担も考慮し、医師とよく相談して検査計画を立てましょう。
当院では、定量的な検査にはなりますが、2歳から視力の確認をできる視力検査機器(森実式ドットカード)もございます。
また、ランドルト環検査がまでできないお子さんの検査も準備しています。

検診で上手に視力検査ができなかった際にはご相談ください。

3歳半眼科健診は
とても重要です

3歳半眼科検診を受けましょう弱視は、視力の発達期間を過ぎてから治療を始めてしまうと、完全に視力が回復しない恐れがあります。
よって、少しでも早く異常を発見し、早期に治療を始めることが大切です。
そのような観点からでも、生後初めての視力検査の機会である3歳半眼科健診は、弱視の早期発見に役立ちます。
入園時や就学時に視力不良と指摘されたお子様の保護者の方に伺うと、3歳半眼科健診について「受診していない」「視力検査はしなかった・できなかった」「生活態度に変化がなかったので気にしなかった」という回答が多いのです。
万が一に備え、3歳児半眼科検診はぜひ受けてください。
また、健診の前にご家庭で行う視力検査において、上手にできなかった場合には、健診の際に申告してください。その際は再検査をしていただくことを推奨しています。